防犯カメラの技術
防犯カメラの技術は日進月歩です。ひと昔前は不可能だったことや、高価なオプションでしかできなかったことが、今では標準装備されている状況です。
例えば、日本では現在防犯カメラはアナログカメラがほとんどですが、高価な分、高性能なデジタルカメラも少しずつ普及しつつあります。
撮影中に遠隔操作で向きを変えることができたり、画面の一部を拡大して撮影できたりなど、便利な機能を多数搭載しているのが特徴です。
さらに高機能なデジタル防犯カメラになると、人が監視範囲に入ってきたのを感知して、その方向にカメラが動いたり、人の顔を自動認識して拡大撮影したり、さらには自動ドアの開閉の際に、あらかじめ登録されている情報と照合して人物認証をするなど、ハイテク化は進む一方です。
また、防犯カメラの画質に関しても進化の一途をたどっており、カメラ内のセンサーのピクセル数が100万を超える高画質なメガピクセルカメラも登場しています。ただ、高価なためあまり普及していないのが現状で、一般的なアナログ防犯カメラは、42万画素程度がほとんどです。
最新の技術では、万引き現場でポケットに商品をしのばせる瞬間をズームアップして鮮明にとらえるという詳細な画像も可能になっています。
東京都では、ハイテク3Dカメラを都内全域に設置する計画も進めています。防犯カメラで撮影された人の顔を、3D画像データとして犯罪者の顔データと照会でき、一致した場合は警察署に通報されるというシステムだということです。このような防犯カメラのハイテク化はとどまるところを知らず、治安や安全は向上する一方で、その取り扱い方や個人情報、プライバシーとの兼ね合いに関しても議論が必要になることでしょう。
防犯カメラの種類
防犯カメラの技術は年々進化しており、その種類や機能も非常に多岐にわたっています。
防犯カメラを設置する目的や用途、場所によって、それぞれ使い分けられています。
防犯カメラとして最も一般的で、なおかつ活用範囲が広く本格的なのが、ボックス型防犯カメラです。大型のものはビルの外壁や駐車場など屋外に、小型のものは銀行や事務所などの室内に、上から吊り下げる形で設置されます。
一目で防犯カメラの存在が分かる威圧感のある外観で、不審者を威嚇する効果が高く、それを利用して実際には撮影機能のないダミーの防犯カメラとして設置される場合もあります。
防犯カメラの存在を目立たせたくない場合、景観を損ねたくない場合は、ドーム型防犯カメラが適しています。
半球型のケースにカメラを内蔵したこのタイプは、一見、天井に設置された照明にも見えますが、撮影範囲が広く視野制御に優れているのが特徴です。
ただし、小型カメラであるため、性能はボックス型よりもやや劣るものが多いようです。
Webカメラは、IPカメラやネットワークカメラなどとも呼ばれるデジタルカメラで、アナログカメラ主流の中でも、最近、増加傾向にある防犯カメラです。Webカメラで撮影した画像や音声は、インターネットやLANを経由して送信、記録することができ、防犯カメラによる映像を一か所の監視センターで管理するような大規模な防犯システムにも向いています。
その他、普段は停止していて、撮影範囲に人が立ち入った時のみ起動するセンサー付きカメラや、撮影した画像を無線で送ることができるワイヤレスカメラなど、性能や特徴も様々なカメラが多種多様にあります。
防犯カメラの役割と効果
様々な手口や傾向の犯罪が年々増加する中、店舗やオフィスだけでなく一般家庭においても、防犯対策は必須の時代です。防犯対策の決定打とも言うべき防犯カメラは、不審者や犯罪に対して威圧する効果があり、犯罪が発生する前に防ぐ抑止力としての効果が期待できます。
また、万一、事件や犯罪が発生した際には、その記録映像を捜査の手掛かりや証拠として利用できるのも、防犯カメラの重要な役割です。
防犯カメラが必要となる場所は、現代社会において実に様々です。
金融機関や公共施設、店舗やオフィス、駐車場や駅などの交通機関、さらにはマンションや一般住宅でも最近では防犯カメラを設置する例が増えています。
防犯カメラのニーズは、設置場所によっても様々ですが、例えば、店舗や銀行などにおける、強盗や万引きなどの犯罪対策に、また、駐車場では不正駐車や車上荒らしの監視として、マンションでは空き巣や痴漢などの不審者侵入から住民や子どもを守るために、防犯カメラの効果が発揮されています。
また最近では、商店街や繁華街での犯罪対策として、警察署が街頭防犯カメラを設置する例も増えています。
いずれの場合にも、一部にプライバシーの侵害を懸念する声が多いのも事実です。
しかし、トイレや浴場などではなく、公共の場においての映像の記録を問題視するよりも、犯罪抑止や証拠としての効力を重視する傾向も最近ではあるようです。プライバシーの保護と安心・安全な生活との兼ね合いは難しいものですが、商店街やマンションなどでは、独自に防犯カメラの運用規定を設けたりしている所も多く、そのバランスの模索は課題のひとつと言えそうです。